○菊池広域連合消防水利施設設計等の同意に関する要綱

平成27年1月22日

告示第2号

第1章 総則

(目的)

第1条 この要綱は、都市計画法第32条に基づく開発行為の同意及び協議に関し、菊池広域連合管内に設置される防火水槽及び消火栓(以下「消防水利」という。)並びに消防活動上必要な施設等について適正に配置することを目的とする。

(用語の定義)

第2条 用語の定義については、次の各号に定めるところによる。

(1) 公設消火栓 構成市町が維持管理する消火栓をいう。

(2) 私設消火栓 、構成市町以外が維持管理する消火栓をいう。

(3) 公設防火水槽 構成市町が維持管理する防火水槽をいう。

(4) 私設防火水槽 、構成市町以外が維持管理する防火水槽をいう。

(5) その他の防火水槽 前2号に掲げる以外の防火水槽

第2章 消防水利の基準

(消防水利の計画)

第3条 都市計画法施行令(昭和44年政令第158号)第25条第1項第8号に規定により設置する消防水利は、次の各号に適合するものでなければならない。

(1) 消防水利は、消防水利の基準(昭和39年消防庁告示第7号。以下同じ。)第4条第1項に基づき、市街地(消防力の整備指針第2条第1号に規定する市街地をいう。)又は準市街地(消防力の整備指針第2条第2号に規定する準市街地をいう。)の防火対象物(開発区域の全部)から一の消防水利に至る距離が、近隣商業地域、商業地域、工業地域、工業専用地域にあっては、いずれの地点からも100m以内、その他の用途地域にあっては120m以内、用途地域の定められていない地域にあっては140m以内の位置に配置するものとし、別表第1のとおりとする。

また、市街地又は準市街地以外であっても、市街地、準市街地に準じ、別表第1のとおりとする。

(2) 開発行為に伴い設置される消防水利は、設置点を中心に前号に定める用途地域毎の有効範囲内で、開発区域全域が包含されるように配置しなければならない。ただし、開発区域の全部又は一部が、有効に活用できる既存の消防水利(公設に限る。)から有効範囲内にある場合は、設置個数を減じ又は設置しないことができるものとする。

(3) 前号にかかわらず、開発区域の面積が10,000m2以上の場合設置する消防水利は、消火栓の有無にかかわらず、原則10,000m2に1個を単位として防火水槽を設置する。

ただし、消防活動上有効な消火栓を防火水槽と併せて設置する場合は、防火水槽の設置数について菊池広域連合消防本部(以下「消防本部」という。)と協議することができる。

(4) 開発区域の地形、予定建築物、消火栓の給水能力、開発区域周辺の状況等を総合的に勘案して、消防長が防火水槽を必要と認めた場合は、10,000m2未満でも設けるものとする。

(5) 防火水槽と兼用で消防法施行令(昭和36年政令第37号)第27条に規定する消防用水を設置することができる。その場合は、防火水槽の水量に当該消防用水の有効水量を加算するものとする。

2 消防水利として防火水槽を設置する場合は、次の各号の基準による。

(1) 設置場所は次の基準による。

 消防ポンプ自動車が容易に部署できる位置で公道に面した場所であり、防火水槽に接する道路の縦断勾配は、5%以下とする。ただし、これによりがたい場合は、消防本部と別途協議すること。

 水利部署した消防ポンプ自動車の給水口から防火水槽のストレーナー入れ部分の底面までの距離は、8m以内とする。

 維持管理上、支障のない位置であること。

 崩壊、埋没等の恐れのない位置であること。

 防火水槽を設置する場所は、開発区域の奥まった場所(袋小路)は避け、消防活動上有効な場所であること。

(2) 規格、構造等は次の基準による。

 原則として常時貯水量が40m3以上であること。ただし、開発行為に伴い設置されるもので、常時貯水量が40m3以上の防火水槽の設置に支障をきたす場合は、消防本部と協議し、毎分1m3以上で、かつ、40分以上の給水装置を備えた常時貯水量が20m3以上のものとすることができる。

 (財)日本消防設備安全センターの認定製品で地下又は半地下式有蓋のもの。又は鉄筋コンクリート造りであり、かつ漏水防止が完全であること。

 地盤面から底面までの落差は4.5m以下であること。

 吸管投入孔は、原則として2箇所設け、形状にあっては円形とし、その直径は0.6m以上であること。

 吸管投入孔の直下の底面に深さ0.5m以上、一辺が0.6m以上の、枡状又は円柱状の「ストレーナー入れ」を設けること。

 ぐり石等により必要な基礎固めをすること。

 吸管投入孔の蓋の部分については、十分な強度を有するものであること。

(3) 用地は次の基準による。

 防火水槽敷地の防火水槽本体を除いた部分は、原則として厚み5cm以上のアスファルト等を敷くなど、全面舗装とすること。

 防火水槽の直近(概ね5m以内)にその所在が明確にできるよう、標識を別図第1のとおり設置すること。

 用地境界には、境界標を設置すること。

(4) 検査は次の基準による。

 中間検査として、図面及び設置状況の確認を必ず受けること。

 完成検査時は、水張検査を受けること。

 その他必要な検査については、消防本部の指示に従うこと。

3 消防水利として消火栓を設置する場合は、構成市町の水道管理者と協議を行う以外に次のとおりとする。

(1) 道路の交差点等で消防活動が容易にできる位置で、かつ縦断勾配5%以下であること。

(2) 取水可能量が毎分1.0m3以上で、かつ連続40分以上の給水能力を有するものであること。

(3) 消火栓は呼称65の口径を有するもので、直径150mm以上の水道配水管に取付けられていること。ただし、直径150mm未満の水道配水管に取付ける場合、水道配水管が管網状に敷設されており、直径150mm以上の水道配水管を基点として、管網の一辺が180m以内で、かつ直径75mm以上の水道配水管に取付けられていること。

また、水道配水管が枝状に敷設されている場合、直径150mm以上の水道配水管から分岐された直径75mm以上の水道配水管であって、枝状の一辺が180m以内で、かつ分岐点から最も近いところに設置された消火栓1個だけは消防水利として認められるものである。

(4) 消火栓の直近(概ね5m以内)にその所在が明確にできるよう標識を、別図第1のとおり設置すること。

4 開発行為に伴う審査等の際、消防水利として認知しないものは次のとおりとする。

(1) 開発区域を基点として、消防活動上支障をきたす河川、道路、軌道敷又は線路等により既設の消防水利が隔てられているもの。

(2) 開発区域を基点として、消防活動上支障をきたす急勾配傾斜障害又は段差等が、既設の消防水利との間に存在するもの。

(3) 開発区域を基点として、消防水利と歩行距離が概ね200m以上離れているもの。

(4) 私設の消防水利

(5) 菊池広域連合管内以外に設置された消防水利

(6) 構成市町の内、各市町を超えて設置された消防水利

(消防水利の同意)

第3条の2 消防水利の同意について次のとおりとする。

(1) 消防長は、開発行為者が開発行為に伴う消防水利の同意を求める場合、消防水利施設設計の同意願い(様式第1号)に開発行為の概要(様式第2号)を添付し、申請させるものとする。

(2) 消防長は、前号による申請を受けたとき、消防水利の基準及び第3条の規定に適合する場合は、消防水利施設設計の同意願い(様式第1号)に同意し、交付するものとする。

第3章 消防水利の管理

(消防水利の維持管理)

第4条 消防水利の維持管理については、、次の各号に定めるとおりとする。

(1) 消火栓

 埋没等について

 蓋、枠の状態について

 枠内について(消防隊の使用に際しての支障の有無)

 漏水について

 その他必要事項について

(2) 防火水槽

 破損について

 漏水について

 消防車の接近可否、使用台数について

 蓋、柵の有無及び開閉状況について

 その他の必要事項について

2 構成市町が管理するもの以外の消防水利の維持管理については、消防水利の基準に基づき、次の各号によるものとする。

(1) 構成市町が管理する以外の消火栓にあっては、前項第1号に準じることとし、常時使用可能な状態に維持管理するものとする。

(2) 構成市町が管理する以外の防火水槽にあっては、前項第2号に準じることとし、常時使用可能な状態に維持管理するものとする。

また、開発行為により設置されたもので、構成市町に帰属されないものにあっても同様とする。

(3) 第2条第3号から第5号に掲げる以外の防火水槽で、消防活動上使用することに支障が生じた場合は、消防本部と協議し補修及び改修するものとする。

(消防水利の廃止)

第4条の2 開発行為によって設置された消防水利は、廃止できないものとする。

ただし、新たに消防水利の基準及び第3条第1項から第3項の規定に適合する消防水利の設置を計画し、当該消防水利を廃止しても消防活動上支障がないと判断した場合で、廃止予定消防水利を管理する市町の了承を得たものについてはこの限りではない。

第4章 消防活動空地

(活動空地の確保)

第5条 中高層建築物(階数が4以上のもの。)及び大規模な建築物(以下「予定建築物」という。)を建築することを前提とした開発行為で、開発区域の道路及び開発区域外の既存の道路と予定建築物との間隔が5mを越える場合は、次の各号に定めるところにより消防用活動空地及び進入路を確保するよう努めなければならない。

(1) はしご車架梯のため、予定建築物の外壁面から5m以内にはしご車が接近できるよう空地面積幅6m、長さ12m以上の空地を確保し、その縦横断勾配は5%以下とすること。

(2) はしご車の消防用活動空地及びその周辺の上空には、はしご車の伸長及び旋回に支障となる工作物、架空電線等を設けないこと。

(3) 空地の構造は、総重量20tのはしご車の通行等に耐える地盤支持力を有するものであるほか、原則として道路法令に準ずるものとする。

(4) 開発区域内道路の一部又は全部をはしご車の消防用活動空地とみなす場合の技術基準は、原則として前3号に準ずるものとする。

(5) 開発区域内の道路又は開発区域外の既設道路から消防用活動空地までの間に設ける進入路の有効幅員は4m以上とし、その構造は第2号及び第3号に準ずるものとする。

(6) はしご車が消防用活動空地まで通過する開発区域内道路、進入路の隅切りは消防本部と協議するものとする。

(7) 進入路上の必要な空間は、進入路に路面から高さ3.8m以下に工作物、架線等を設けないこととし、前各号については、当該道路管理者と十分協議するものとする。

2 前各号の定めにより難い場合は、消防用活動空地の確保に代えて二方向に避難が可能となる措置を講ずるよう努めなければならない。

第5章 雑則

(委任)

第6条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。

この要綱は、平成27年4月1日から施行する。

(令和元年告示第18号)

1 この要綱は、公布の日から施行する。

2 この要綱の施行前にすでに調整された様式で、現に残存するものは、所要の調整を加え、なお使用することができる。

(令和3年告示第17号)

この告示は、公布の日から施行する。

別表第1(第3条第1項関係)

用途地域別

消防水利の配置

近隣商業地域

商業地域

工業地域

工業専用地域

100m以内

その他の用途地域

120m以内

用途の定められていない地域

140m以内

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別図第1(第3条第2項、第3項関係)

(数字は、ミリメートル)

575型(原則として支柱による掲出用)

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400型(支柱以外による掲出用)

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色彩:文字及び縁を白色、地を赤色とする。

菊池広域連合消防水利施設設計等の同意に関する要綱

平成27年1月22日 告示第2号

(令和3年9月6日施行)