○菊池広域連合応急手当口頭指導要綱

平成17年12月2日

要綱第10号

(趣旨)

第1条 この要綱は、救命効果の向上に資するため、救急現場付近にある者に対する応急手当の口頭指導及び実施方法等について必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要綱において、口頭指導、口頭指導員及び応急手当実施者の定義は、次のとおりとする。

(1) 口頭指導 救急要請受信時に、救急現場付近にある者に、電話等により応急手当の協力を要請し、口頭で応急手当の指導を行うこと。

(2) 口頭指導員 119番通報を受ける等の通信業務に従事している者の中で、別に定める口頭指導を行うための要件を満たす消防職員

(3) 応急手当実施者 口頭指導員により口頭指導を受け傷病者に対し応急手当を施行する者(口頭指導員の口頭指導を施行者に伝える者を含む。)

(口頭指導の指導項目)

第3条 口頭指導員が口頭指導を行う際の指導項目は、次のとおりとし、別記プロトコルに基づき実施するものとする。ただし、プロトコルは地域メディカルコントロール協議会の確認を得ておくものとする。また、中毒の処置等その他の手当の指導項目を設けることは差し支えない。

(1) 心肺蘇生法

(2) 気道異物除去法

(3) 止血法

(4) 熱傷手当

(5) 指趾切断手当

(口頭指導の実施要領)

第4条 口頭指導は、次の事項に留意して実施するものとする。

(1) 口頭指導実施の判断は、口頭指導員が要請内容から応急手当が必要であると判断した場合に実施するものとする。ただし、応急手当実施者が極度に焦燥し、冷静さを失っていること等により対応できない場合及び指導により症状の悪化が生じると判断される場合は中止するものとする。

(2) 口頭指導員の要件は、次に該当する者を充てるものとする。

 救急救命士

 救急隊員の資格を有する者

 応急手当の普及啓発活動の推進に関する実施要綱(平成17年要綱第9号)に基づく応急手当指導員

(3) 口頭指導内容は、口頭指導を行うに際し、既に救急隊が向かっている旨を伝える等応急手当実施者に安心感を持たせるとともに、原則として別記プロトコルの内容に従って指導するものとする。ただし、口頭指導員のうち、前号のア又はの要件を満たす者は、症状の改善が期待できると判断した場合は、中毒等の処置についても口頭指導を実施できるものとする。

(4) その他実施上の留意事項は、次のとおりとする。

 口頭指導を実施すべき事案であると判断した場合は、各プロトコルに従って、速やかに指導を行うものとする。

 口頭指導を実施する場合、感染防止の留意事項についても配意した指導を行うものとする。

 口頭指導を実施する場合、119番回線が2回線以上確保されていない地域については、119番回線を長時間占有することのないよう一般回線等で指導するものとする。

 口頭指導を実施した場合、出場中の救急隊に対してその内容について適切な方法により伝達するものとする。

(口頭指導に係わる記録等)

第5条 口頭指導員は、口頭指導を行った場合は、口頭指導記録一覧表(様式第1号)に記載すること。

(口頭指導の高度化)

第6条 通信指令課長は、必要に応じて、口頭指導の効果確認、指導項目の改廃、各プロトコルの改善、指導方法の研究等を行い、口頭指導の高度化に努めなければならない。

(口頭指導に関わる事後検証等)

第7条 通信指令業務のうち救急に係る内容については、地域メディカルコントロール協議会において、通信指令員の出席の下で事後検証を行うものとする。また、通信指令員に対する救急に係る教育に関して、地域メディカルコントロール協議会との連携体制を構築し、口頭指導及びバイスタンダーの心肺蘇生の実施率向上に努めること。

(その他)

第8条 この要綱に定めるもののほか必要な事項は、別に定めるものとする。

この訓令は、平成17年12月2日から施行する。

(平成29年訓令第1号)

この訓令は、平成29年1月24日から施行する。

菊池広域連合応急手当口頭指導要綱

平成17年12月2日 要綱第10号

(平成29年1月24日施行)